スキャナーの種類を紹介!それぞれの特徴、選び方、注意点とは?

スキャナーの種類を紹介!

スキャナー」はかつてオフィスや文化施設などの限られた場所にのみ設置されていましたが、イノベーションや小型化・廉価化が進んだ現在、一般家庭や小規模な事業所でも広く目にする機会が増えてきました。楽天やAmazonなどのECサイトでも数万円程度で高機能なスキャナーを購入出来るようになっており、私たちにとって身近な存在になっています。

一方で、スキャナーには様々なタイプがあることをご存知でしょうか?ひとえに「スキャナー」と言っても、その構造や対象資料によって複数のタイプに分けることが出来ます。各タイプを知れば、スキャナーを導入したり使ったりする際トラブルに遭わずに済ますことが出来るでしょう。

今回は累計電子化実績5,000社超のスキャンサービス「そのままスキャン」が、スキャナーのタイプとそれぞれのメリット、注意点について解説したいと思います

公文書・機密文書に最適なスキャナーをレンタル!
非破壊、PC一体型など豊富なラインナップのサービス
⇨「公文書管理用スキャナーレンタルサービス」を見る

スキャナーとは?

そもそもスキャナーとは何でしょうか?

スキャナーとは、資料をデジタルデータに変換するための機器や装置のことです。一般的には紙の文書や写真をスキャンして、デジタル画像やPDFデータとしてコンピューターに取り込むために使用されます

これから紹介していくように、スキャナーにはさまざまな種類がありますが、基本的な原理は同じです。LEDなどの光源が対象物の表面を照らし、その反射光をセンサーが読み取ります。この読み取った情報がコンピューターに送られ、デジタル画像やPDFデータとして保存されるという仕組みです。

一般的にはスキャナー=紙文書や写真の電子化に使われると思われがちですが、実際には地図、絵画作品、フィルム、さらにはガラス乾板のような特殊な資料までスキャニングされています。また近年ではスマートフォンやタブレット端末にもスキャナーアプリをインストールし、手軽に文書や写真をスキャンしてデジタル化することが可能となっており、この場合も広義の「スキャナー」に含まれると言えるかも知れません。

スキャナーと複合機の違いは?

ところで、よくオフィスに設置されている複合機で書類のスキャニングをすることがあります。このため複合機とスキャナーを同じように捉えてしまいがちですが、厳密には両者は大きく異なります。

まず、複合機は大量のスキャニングをすることに向いていません。後述しますが、複合機に最も近いタイプのスキャナーは「フラットベッド型」と呼ばれるもので、これは基本的に1枚ずつ手作業でスキャンするという構造になっています。フラッドベッド型スキャナー自体は厚みのある本や貴重資料の電子化に使われるためそれでも問題ありませんが、複合機の使用が想定される紙文書等のスキャンについては、また別のタイプのスキャナーが最適な方法として存在します。言い換えれば、複合機では沢山の量をスキャンするという設計がされていないのです。

また、そもそもスキャナーには複合機のようにプリント機能やホチキス止めの機能はなく、あくまでOCRなどのスキャニングに特化したオプションのみ搭載されています。これだけ聞くと「スキャン&プリント機能」のある複合機の方が優れているように思われますが、スキャナーは解像度の高さや色彩の自動調整、いわゆる『スキャンのしやすさ』においては優れており、殊スキャンだけを目的するならスキャナーを導入した方が確実と言うことが出来ます。

スキャナーの種類とそれぞれのメリット・デメリット

では次に、スキャナーのタイプの紹介とそれぞれの特徴、注意点について解説していきましょう。

フラットベッド型スキャナー

フラットベッド型スキャナー

フラットベッド型スキャナーは、上写真のような平面(フラット)のガラス面に資料を置いて電子化するタイプのスキャナーです。資料をガラス面に密着させ、カバーを閉じて(あるいは開けたままの場合もあります)スキャンを開始します。スキャンの光源とセンサーはガラス面の下にあり、そこから上の資料をスキャンすることでデジタル画像を作成します。

フラットベッド型スキャナーは資料の表面を傷つけずに電子化出来るよう設計されています。そのため自動スキャナーが使えない分厚い書籍や、一枚ものでも貴重資料等に活用されることの多いスキャナーで、「そのままスキャン」では最も使用頻度の多いタイプのスキャナーとなっています。

注意点としては複合機との比較で述べたように、スキャニング作業は手作業になるため大量の電子化には向いていないことが挙げられます。また読み取り面はガラスのため、少しでもキズがつくと交換しなければなりません。総じて「丁寧な作業」が求められる場合を中心に使われるスキャナーと言えるでしょう。

シートフィード型スキャナー

ADF

シートフィード型スキャナーは、一般的にADF(自動給紙装置)とも呼ばれるタイプのスキャナーです。最大のメリットは一度に大量の資料をスキャン出来ることで、資料をまとめてスキャナーにセットしスイッチを押せば、あとは自動で連続してスキャンが出来るようになっています。資料は給紙口から一枚ずつ送られ、スキャナー内でスキャンされた後、出力トレイに排出されるという流れで、複合機のプリントをイメージしていただければ近いかも知れません。このように、シートフィード型スキャナーは大量の資料を短時間でスキャンする必要がある場合に大変便利です。

注意点としては、曲がっている・折れているなどの状態の資料が混ざっていると紙詰まりの原因となることが挙げられます。また万が一ホチキスの針を外さないままスキャンしてしまうと、中で針と部品が衝突して故障してしまう可能性もあり、あくまでセットする資料は「同じサイズの資料」で統一されるよう注意しなければなりません。ホチキスを外せない、資料本体に折れ曲がりやシワがある場合は前述のフラットベッド型を使うのがベターです。

ちなみにシートフィード型は幅が広く、一般的に流通している紙文書専用以外にもA0サイズなどの大判資料を対象にした機材も存在します。こちらは自動で大量に、とはいきませんが、資料を流し込むと内部で読み取り、その後排出させるという点は紙文書専用と同じです。主に工場やデジタルアーカイブの現場など、大きな資料が発生する現場で使われています。

公文書・機密文書に最適なスキャナーをレンタル!
非破壊、PC一体型など豊富なラインナップのサービス
⇨「公文書管理用スキャナーレンタルサービス」を見る

オーバーヘッド型スキャナー

オーバーヘッド型スキャナー

オーバーヘッド型スキャナーは、文字通り資料の上方に設置された読み取り口から対象をスキャンするタイプの機材です。資料を平らな台に置くという点はフラットベッド型と同じですが、フラッドベッド型が下向きに置くのに対し、オーバーヘッド型は上向けに開いて設置するという違いがあります。上向きで資料を置くことで、カメラが資料全体をくまなく捉えることが可能となり、ページの奥までしっかりデジタル化することが出来ます

フラッドベッド型スキャナーとオーバーヘッド型スキャナーは「非破壊スキャナー」と呼ばれるタイプのスキャナーで、その名の通り書籍を裁断(破壊)せず電子化出来ることが大きな利点です。そのためこのオーバーヘッド型スキャナーも主に分厚い書籍や貴重資料のスキャニングに活用されます。ただしオーバーヘッド型はフラッドベッド型のように『資料をガラス面に押し付ける』必要がないため、より貴重ないし劣化の進んだ資料の電子化保存に適していると言えるでしょう。

デメリットとしては、読み取り口が前述のタイプよりも資料から離れているため、ピントをしっかり合わせなければ画像がブレてしまうことが挙げられます。また一般的にフラッドベッド型やシートフィード型に比べ、購入費用は高額になりがちです。

非接触型スキャナー

アートスキャナー

これまで見てきたタイプはいずれも、何らかの形で資料本体をスキャナーと触れさせてスキャンする必要のある機材でした。非接触型スキャナーとは、スキャナーの部位を対象資料の表面に一切触れさせることなく電子化できるタイプのスキャナーです。厳密には、オーバーヘッド型の一部も非接触型に含まれます。

非接触型スキャナーの代表例は、絵画や美術品のスキャンで使われるアートスキャナーが挙げられます。読み取り台の上に作品を上向きで設置すると台が自動でスライドし、スキャンの読み取り口で作品をデジタル化するという仕組みになっています。CTスキャナーをイメージすると分かりやすいかも知れません。

非接触のため、油絵のように表面に凸凹のある・ただし一切表面に触ることが許されない対象には理想的なスキャナーです。ただしこれまで見てきたどのタイプのスキャナーよりも高額で、かつ大型になりがちなので、あくまで業務用としての導入に留まってしまうでしょう。

資料とリソースに応じたスキャナーを使おう

今回はスキャナーの種類について解説しました。「スキャナー」にも様々なタイプがあり、それぞれ特性や注意すべき点があることがお分かりいただけたかと思います。

2024年現在、高性能のスキャナーでも非常に安価で購入が出来るようになっており、その分機材に関する情報も多数出回っているため、かえってどのスキャナーを導入すれば良いのか迷う方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし予め各タイプの特徴を知っておけば、それらを検討する時間を削減することが出来るでしょう。

本記事がスキャナーのレンタルや購入を検討されている方の参考になれば幸いです!

公文書・機密文書に最適なスキャナーをレンタル!
非破壊、PC一体型など豊富なラインナップのサービス
⇨「公文書管理用スキャナーレンタルサービス」を見る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です