スキャン代行の料金表記を見る時の”注意点”

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スキャン業者のHPを見ると、資料の種類や解像度別に様々な料金を目にすると思います。

実は、この料金表記で注意しなければならないことがあります。本稿ではスキャン業者の料金設定の注意点について解説しましょう

料金表を見ながら自分で見積してみると?

電卓

実際にスキャン代行をお探しするとしていくつかHPをご覧になると思いますが、業者によって料金の設定方法に差があります。

1ページごとにスキャン代を請求するのか、まとめて1冊当たりの値段でしてくれるのかがバラバラですし、データのカラー設定をどうするかでも値段が変わったり同じだったり。色調補正や完成したPDFファイルへのファイル名付与といったオプションの話になると、それこそ業者の数だけパターンがあります。

これらをしっかり把握した上で、自分で概算の見積を出すのは大変です。ただ電話やメールするのは面倒、相見積を揃えてる間も営業から電話がかかってくるのも嫌だから自分で概算を出してやろう、という方も少なからずいらっしゃるのではと思います。少なくとも頭の中では大まかな金額を把握したいですよね。

しかし、これは非常にリスキーです。

なぜ、自分でやらない方が良いのか

結論から申し上げると、スキャニング作業において発生するコストや人的リソース、それらを総合した書籍の状態把握に関する知識があるかで、どんな電子化を実施するかが全く変わってくるからです。

詳しく見ていきましょう。

①非破壊スキャンの可否

本

そのままスキャンへご依頼いただく本は、記念誌や社内報、歴史的資料といった非常に量の少ない貴重書籍が中心です。よってお客様も非破壊スキャニングを希望されることが非常に多く、裁断しないで電子化することを前提にお声がけいただきます。

しかし書籍のレイアウトによっては、どんな非破壊スキャナーを使ってもスキャニング出来ないこともあります。例えばページのノドの奥の奥までびっしりと文章や写真がプリントされている場合、ノド奥のスキャンを得意とした非破壊スキャナーを使っても完全には読み切れません。その場合裁断して破壊スキャニングするか、どうしても原本を再利用したければ破壊スキャニング後に再製本する必要があります。

しかし『どの程度なら読み取れて、どれくらいならアウトなのか?』は、実際にスキャナーを保持し毎日使用しているスキャニングのプロにしか分かりません。よって、『この書籍は壊せないから、非破壊の料金で算出しよう』となってしまうと、もしかしたら実態とかけ離れた料金になる可能性が高いのです。もちろん書籍も壊さなければならないかも知れません。

②OCR処理の精度

書類の文字を指す

電子化の目的が必ずしもPDF化することとは限りません。電子化した後、コンテンツのテキストデータを抽出してExcel化したり、本として出版する為再利用したりするケースも多々あります(最近はこちらのパターンの方が多いかも知れません)。

AI-OCRに代表されるようにOCRの精度は日々向上していますし、ついOCRソフトの自動認識に期待してしまいます。その為OCR処理を施す=高精度なテキストデータ作成と考えておられる方もいらっしゃるのですが、基本的にOCRソフトを動かしただけで高精度のテキストデータが得られることはほぼあり得ません。どうしても精度の高いテキストが必要なら、必ず人の目と手を加えなければならないのです。つまりその分の費用も上乗せされます。

テキストデータ作成=OCRソフト(だけ)、の考えで料金を算出してしまうと、こちらも大きな差額が発生することになります。

③その他、追加費用やディスカウント

お客様にはどうしようもない点

これについてはお客様側にとってどうしようもない点ですが、量によってボリュームディスカウントがある業者も存在します(「そのままスキャン」でも提供しております)。が、いくら安くなるのか、何ページの注文から発生するのか明記している業者は多くありません(よくあるのが「応相談』という表記)。

また「当日納品」とか「特急対応」といったオプションのサービスが色んな業者で用意されているのですが、数量によってはそれを使っても早めの納品が実現出来ないことも。こうしたオプションについては、特に業者によって費用の発生ケースがバラバラなのでHPで判断しても仕方ありません。

ではどうすれば良いのか?

相談する業者

以上の理由により、同じ概算値でもご自身で出すのと実際に業者へ問い合わせるのとでは大きな差額が発生する可能性があります。

結局ご面倒でも、実際にメールでお問合せしたり電話して聞いてみたりするのが一番です。最も確実な方法は実際に資料を業者に見てもらい、その上で見積もりを出してもらうこと、これなら間違いありません。

スキャンは料金体系が複雑で、その当て嵌めも一般の方には難しいところがあります。電子化を検討中の方は、ご面倒でも(貯めている疑問も含めて)全部プロにぶつけて解決すると良いでしょう。

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