奈良大学にて「デジタルアーキビストの視点」を教授する特別講義を実施

株式会社誠勝は2023年6月12日(月)、奈良大学にてビッグデータを活用した地域活性化人材育成のための特別講義
「国文学科で知っておきたい、デジタルアーキビストが行う地域課題の探究 〜“文化” を仕事にする人に求められること〜」を開催した。

▲講義中にて学生たちがビッグデータを活用操作している様子

当日は56名の学生の方々にご参加いただき、これから”文化”を仕事にしたい人に求められる「資料のデジタル・アーカイブ化」とその利活用、地域課題解決への取り組みについて、社会的な背景も踏まえながら講義の上、実際に公的なビッグデータを用いて奈良市の図書館・博物館を取り巻く地域課題を探究するグループワークを実施。

特に学生間でのグループワークでは、地域経済分析システム 「RESAS(リーサス)※」 を活用し、奈良市と周辺の市町村の人口統計や文化施設の入館者総数などのデータから、奈良市における文化施設の現状課題・改善策を考案し、鋭い気づきや意見を発表する内容だ。

※「RESAS(リーサス)」とは・・・内閣官房のデジタル田園都市国家構想実現会議事務局と内閣府地方創生推進事務局が管理するビッグデータシステム。人口、産業、観光、交通、教育、医療、環境、防災、文化・芸術、スポーツなど、地域の様々な分野のビッグデータを地図やグラフで表示するよりことに、地域の現状を把握したり、地域の課題や可能性を分析したりすることができる。

 

【開催背景】

背景には、23年4月1日より約70年ぶりに博物館法が改正され、博物館は史資料のデジタル・アーカイブ化や、「地域活性化のための利活用」について取り組む必要が出てきたことがある(23年4月末時点で奈良県教育委員会所管の登録博物館は 14館、博物館相当施設は 6館あります)。

また、2023年6月1日には改正著作権法が施行され、公共図書館等も一定の条件下で収蔵書を電子媒体で公衆送信することが可能になる見通しだ。

本特別講義は、こうした社会環境の変化を受け、将来の文化の担い手を多く輩出する奈良大学の学生の皆様に対し、「RESAS(リーサス)」などの公的なビッグデータの利活用スキルと「デジタルアーキビストの視点」を身に付けることを目的に開催されたという。


▲(左)講義中にて解説をする講師:寳德氏の様子 / (右)グループワークで出た意見を述べる学生

(参考)奈良市HP「株式会社誠勝が奈良大学にて特別講義を実施しました」
https://www.city.nara.lg.jp/site/ricchi/181572.html