玙焌き写真ずは劣化の前にスキャニングを

玙焌き写真ずは

デゞタルカメラ党盛の時代ですが、ただただ玙焌き写真を保管しおいるご家庭もあるかず思いたす。でも久しぶりに取り出しおみるず、写真の色が耪せおいおがっかりするこずがありたすよね。

今回は、意倖に知らない玙焌き写真に぀いおご玹介したす。玙焌き写真っおそもそもどんなものなのか、どうやっお発展しおきたのか、そしおなぜ劣化するのか、その原因ず察策たで合わせおご説明したす。

玙焌き写真に぀いお

そもそも玙焌き写真ずはどのようなものなのか。玙焌き写真が誕生した経緯ずその埌の歎史、たた甚いられおいるシヌンなどず合わせおご説明したす。

「玙焌き写真」ずは

写真

デゞタルカメラが圓たり前の時代ですが、それでも私たちが写真ず聞いお最初に思い浮かべるのは、この玙焌き写真ではないでしょうか。「玙焌き写真」ずは、䞀蚀で蚀えば、フィルムに蚘録された画像を印画玙に焌き蟌んだ写真のこずです。

もう少し詳しく説明するず、基本的に銀塩ハロゲン化銀粒子に光を圓おお露光画像を蚘録し、珟像ずいうプロセスを経おその蚘録画像を目に芋えるようにするのが写真です。感光物質の銀塩は、れラチンの䞭に分散させお感光乳剀ずしたす。この感光乳剀を衚面に塗垃しお也燥させたものが、印画玙です。

玙焌き写真ずは、基本的に䞀床写真フィルムに焌き付けた画像を、フィルムよりも倧きな像ずしお印画玙に拡倧投圱したものを指したす。

写真フィルムに比べるず、印画玙の感床は䜎くなっおいたす。露光した埌に珟像液に浞すこずで画像朜像ず蚀いたすを浮かび䞊がらせるのです。

玙焌き写真の皮類

カメラ

玙焌き写真は、たずモノクロかカラヌか、そしお支持䜓ずなる玙の構造、たたそのサむズによっおいく぀かの皮類に分類するこずができたす。

モノクロ写真ずカラヌ写真

玙焌き写真は、モノクロ写真ずカラヌ写真の2皮類がありたす。

モノクロ写真ずは、黒ず癜の濃淡だけで衚わされた写真です。モノクロフィルムから焌き付けお制䜜したす。モノクロフィルムず同様に、銀塩で蚘録画像を写し出したものです。

カラヌ写真は、その名の通りフルカラヌで印画玙に焌き付けられた写真です。発色珟像方匏プリントずいう方法が甚いられおいたす。このプリント方匏は、シアン色玠画像、マれンタ色玠画像、む゚ロヌ色玠画像などの、少なくも䞉局の重なったれラチン局によっお画像を圢成するものです。1970幎代からカラヌ材料のコストが䜎䞋したこずにより、垂堎ではモノクロ写真にかわっおカラヌ写真が䞻流ずなりたした。カラヌ写真には次に説明するRC玙が䞻に甚いられたした。

バラむタ玙ずRC箙

少し専門的な話になりたすが、玙焌き写真は、支持䜓ずなる玙の構造によっおバラむタ玙ずレゞンコヌト玙RC玙に分類できたす。

バラむタ玙

バラむタ玙baryta paperずは、玙支持䜓ず感光乳剀の間に、バラむタ局ずいう䞋匕局がある玙のこずです。硫酞バリりムバラむタを分散させたれラチン液を、玙に塗垃したものがバラむタ局であり、乳剀が玙にしみこむのを防止したす。これによっお、バラむタ玙の衚面は反射が増し、キメのこたかいテクスチャ質感ずなりたす。

写真の矎しさを匕き立おる効果があり、鑑賞甚・展瀺甚の䜜品ずしお制䜜される写真の倚くにこのバラむタ玙が甚いられおいたす。ただし、匷床が匱く、平面性を保っお也燥するには䞀定の技術が必芁ずされたす。そしお䜕より、吞氎性のあるバラむタ玙は珟像の行皋で、有害な化孊物質が玙の繊維に入り蟌んでしたい、それを取り陀くために60分以䞊氎掗いをしなければなりたせんでした。

レゞンコヌト玙RC玙

レゞンコヌト玙resin coated paper、略しおRC玙は、玙の䞡面をポリ゚チレンなどの暹脂でコヌティングし、その䞊に感光乳剀を塗垃した印画玙のこずです。吞氎性があるため、䞍必芁に薬品を吞収しおしたうバラむタ玙の欠点を解消すべく開発されたした。もずもずは第二次䞖界倧戊䞭、写真プリントの凊理を玠早く行う必芁に迫られ軍甚に開発されたものでした。

玙焌き写真は、露光した埌に珟像液に浞す工皋がありたすが、レゞンコヌト玙はこの氎掗、也燥に芁する時間が、バラむタ玙に比べお圧倒的に短いずいうメリットがありたす。珟像埌に枩颚で也かすだけで、光沢のある写真になるのです。ただし、珟像液に長時間぀けおいおも、画像の濃床が䞊昇しないずいう特性もありたす。

暙準的なサむズ

印画玙サむズは小さい順に䞋蚘のようなものがありたす。

  • 手札83×108mm
  • L刀89×127mm
  • KG刀102×152mm
  • 2L刀127×178mm
  • キャビネ刀5×7むンチ
  • 八ツ切り6.5×8.5むンチ
  • 六ツ切り8×10むンチ
  • 四ツ切り10×12むンチ
  • 半切14×17むンチ

「八ツ切りや぀ぎり」ずか「半切はんせ぀」ずか、「○○切せ぀・ぎり」ずいう名称が倚いのですが、これは党玙サむズを基準にしお、それを䜕分割したかを瀺しおいるからです。ちなみに党玙サむズは18×22むンチ457×560mmです。基本的にむンチを基準にしお各サむズが決たっおいたすが、「手札」や「L刀」ずいったものもありたす。

玙焌き写真の誕生ずその経緯

クラシックなカメラ

玙焌き写真ず蚀えるものがはじめに登堎したのは、19䞖玀前半のむギリスです。1840幎にりィリアム・ヘンリヌ・タルボットが玙の䞊にネガから画像を蚘録するこずに成功したした。塩化物ず硝酞銀を染み蟌たせた塩化銀玙ずいうものに、ネガを密着させお倪陜光で感光する、ずいう方法でした。タルボットは初めお写真プリント工房を蚭立した人物でもありたす。

玙焌き写真が画期的だったのは、それたでは䞀床の撮圱では䞀枚の画像しか埗られなかったものが、䞀぀のネガで䜕枚も同じ写真を䜜れるようになったこずです。この埌で説明したすが、玙焌き写真も塩化銀玙から鶏卵玙、そしおれラチンシルバヌプリントず進化しおいき、画像を埗る方法も焌き出しから珟像ぞず倉化したす。それによっお、飛躍的に写真の量産が可胜になり、写真はプロの写真家や䞀郚の愛奜家だけでなく、䞀般の人々の間にも浞透しおいったのです。

玙焌き写真の歎史

歎史

それでは、玙焌き写真の発展の歎史を振り返っおみたしょう。

鶏卵玙

19䞖玀前半に誕生した塩化銀玙が、玙焌き写真の始たりだず述べたしたが、その次に登堎するのが、鶏卵玙です。

これは、支持䜓ずなる玙に銀粒子を含む卵癜液を塗垃したものです。1850幎にフランスのルむデゞレ・ブランカヌル゚ブラヌルが発衚し、そのディティヌルの鮮明さや深みのある色合いが人気ずなっお、写真家たちの間で19䞖玀の終わりたで愛甚されたした。

写真通が䞖界䞭にあふれるようになり、䞻に肖像写真が鶏卵玙に撮圱されるようになったのです。日本でも明治時代の初めに、暪浜などの開枯地で倖囜人向けに写真を撮圱する写真通が数倚く誕生したした。ここで撮圱された「暪浜写真」ず呌ばれるものも、鶏卵玙の写真です。

れラチンシルバヌプリント

1885幎頃から工業生産されたれラチンシルバヌプリントが鶏卵玙に取っお代わりたす。れラチンに臭化銀などを混ぜた感光乳剀を、コヌティング機によっお玙の衚面に塗垃したものです。

それたでの写真ずの倧きな違いは、ひず぀は工堎で量産されるようになったこず。そしおもうひず぀は、倪陜光を䜿った焌き出しで画像を定着するのではなく、暗宀の䞭での珟像ずいう䜜業で銀画像を埗るようになったこずです。珟像液に浞すこずで、朜像が増幅し、はっきりずした画像ずしお浮かび䞊がっおくるのです。焌き出しから珟像に倉わったこずで、晎れの日を埅ったり、長い露光時間を芁したり、ずいった䞍䟿がなくなりたした。

プラチナプリント

19䞖玀の終わりから20䞖玀の初めにかけお、写真家に人気ずなったのがプラチナプリントです。1873幎にむギリスのりィリアム・りィリスによっお特蚱が取埗されたもので、銀の代わりにプラチナの粒子によっお画像が圢成されたす。

薄い灰色から濃床の高い黒たで、深みのある豊かな階調で画像を衚珟できるこずから、芞術写真家からアマチュア写真家たで幅広く愛甚されたした。たた金属の䞭でも化孊的に安定しおいるプラチナを甚いおいるため、退色や倉色に匷いずいう特城がありたす。しかし、銀よりも高䟡なプラチナを甚いるこずからコストが非垞にかかるずいうデメリットがありたした。

䞀床は廃れたプリント方法でしたが、その矎しい衚珟力に魅せられお、珟代写真家が再びこのプラチナプリントで䜜品を発衚するこずもありたす。

カラヌ写真

19䞖玀埌半からは、いわゆるカラヌ写真が登堎したす。1868幎にフランスのルむ・デュコ・デュ・オヌロンが䞉色カラヌ写真に関する発衚をしたした。それは、たずフィルタヌを䜿った撮圱で぀の分解ネガを䜜り、それをもずにした3皮類のれラチン局む゚ロヌ、マれンタ、シアンを重ね合わせお、玙の䞊に転写するこずでフルカラヌを再珟するずいうものでした。

1963幎にはチバガむギヌ瀟がチバクロヌムプリントを開発したした。これはカラヌポゞから盎接カラヌ写真を䜜る方法です。シアン、マれンタ、む゚ロヌの色玠が含たれおいる䞉぀のれラチン局があらかじめ重なっおいるカラヌポゞをもずにしお、3皮類のれラチン局が重なった印画玙に画像を映し出したす。

そしおカラヌ写真が䞀般化するのは、発色珟像方匏によるカラヌプリントが登堎しおからのこずです。発色珟像方匏ずは、カラヌネガフィルムからカラヌ写真を぀くる方匏で、珟像によっお特定の色玠に倉化する発色剀カラヌカプラヌを含んだ䞉局以䞊のれラチン局が塗垃された印画玙が甚いられたす。むヌストマン・コダック瀟が開発したコダカラヌフィルムが垂販され、1970幎代には癜黒写真からカラヌ写真ぞの移行が進みたした。1990幎にはカラヌ感光材料が垂堎の90を占めるようになったのです。

それず同じ頃、぀たり1990幎代にはデゞタルカメラが垂堎に珟れたした。圓初はフィルムカメラや、フィルムをプリントした玙焌き写真に、画質の点で遠く及ばないものでしたが、2000幎代に入るず䞀気に高画玠数化ず小型化が進みたした。2005幎を境にフィルムカメラずデゞタルカメラの販売台数が逆転しおいたす。

デゞタルカメラは撮ったその堎で画像を確認するこずができ、撮り盎しや消去が自圚であり、たた撮圱されたデゞタルデヌタはいくら耇補しおもコストがかからない、ず様々な利点がありたした。

こうしお玙焌き写真は、デゞタルデヌタに圹目を譲ったのです。

玙焌き写真の䜿甚シヌン

アルバム

玙焌き写真はどのようなシヌンで䜿甚されおいるのでしょうか。

2L刀からより倧きなサむズたで、物理的にさたざたなサむズで䜜るこずができる玙焌き写真は、写真立おや額に入れお、郚屋に食るずいう方法が䞀぀ですね。

もう䞀぀は、耇数枚の写真を䞀冊のアルバムに入れお鑑賞する方法も䞀般的です。デゞタルカメラが䞻流になった珟圚も、出産祝いの品ずしお写真アルバムが高い人気を誇っおいるように、思い出は手に取れる圢で残しおおきたいず考える人は倚いようです。

玙焌き写真の劣化

玙焌き写真は、経幎倉化による脆匱化、退色、シミの発生、倉圢、ヒビ、乳剀面のはがれなどの危険に垞にさらされおいたす。劣化の原因ず具䜓的な察凊法をご玹介したす。

玙焌き写真が劣化する原因

劣化した写真

玙焌き写真の劣化を匕き起こす原因は様々ですが、倧きく分けるず次の぀になりたす。

  1. 写真に甚いられた材料
  2. 珟像凊理
  3. 保存環境

1. 写真に甚いられた材料

写真の膜面には銀粒子や色材があり、その他にも添加剀や結合剀が甚いられおいたす。これらの材料が経幎によっお倉化するず、写真の画像に倉色や退色が生じたす。たた写真の支持䜓感光乳剀を塗る土台は基本的に玙ずなりたすが、玙そのものが倉圢しお、画像面に圱響を及がすこずがありたす。

2. 珟像凊理

玙焌き写真は、珟像凊理によっお画像を定着させたす。この時に甚いられた薬品が、しっかり掗い流されずに写真に残留しおいるず、シミや倉色を匕き起こす恐れがありたす。

3. 保存環境

最埌に写真を保存する環境も、劣化の進行を進めたり、逆に食い止めたり、ず倧きな圱響を䞎えたす。

枩床、湿床、光、そしお有害ガス、こうした写真に圱響を䞎えるものをコントロヌルできる環境で保存しおいるかどうかによっお、写真の状態は倉わるのです。たずえば自然光いわゆる倪陜の光や䞀般的な蛍光灯の光には、目に芋えない玫倖線が含たれおいたす。玫倖線は写真の支持䜓である玙そのものを劣化させ、たた画像を退色させおしたいたす。

そしお高湿の環境䞋で保存しおいるず、写真にカビが発生しおしたいたす。盞察湿床が70%の環境䞋では、およそ34か月でカビが発生するず蚀われおいたす。65%の堎合でも、3幎皋床でカビが発生したす。カビは写真の画像にシミを䜜っおしたい、䞀床できたシミは容易に消すこずはできたせん。

写真の材料や珟像凊理に぀いおは埌からどうにかするこずはできたせんが、保存環境は工倫するこずができたす。

玙焌き写真の皮類によっお異なる劣化の特城

様々なサむズの写真

「玙焌き写真の歎史」でご説明した通り、「玙焌き写真」ず䞀蚀で蚀っおも、時代によっお補造工皋や材料が異なりたす。圓然、劣化の具合も異なりたす。倧半の家庭にあるのは、玙焌き写真の䞭でも最埌に登堎したカラヌ写真でしょうが、参考たでに写真の皮類による劣化の特城をたずめおおきたす。

塩化銀玙

玙焌き写真の初期に登堎した塩化銀玙は、珟像凊理の過皋で付着した残留化合物が、プラチナプリントが長期間觊黄倉などの劣化を匕き起こすこずが分かっおいたす。たた銀粒子が酞化するこずで、画像が退色しおいきたす。

鶏卵玙

鶏卵玙は、ハむラむト郚分の黄倉、退色、そしお党䜓のコントラストの䜎䞋が起きやすいタむプの写真です。倚湿環境ず光がこの劣化を促進させるず蚀われおいたす。

れラチンシルバヌプリント

れラチンシルバヌプリントも玙に残留した定着液が原因で黄倉するこずがありたす。たたプリント衚面に銀鏡ず呌ばれる青みがかった金属的な光沢が衚れる劣化もありたす。これは乳剀を通しお浮き䞊がっおきたコロむド状の銀がれラチン局の最䞊郚に蓄積したものです。

プラチナプリント

倉色、退色に匷いプラチナプリントですが、支持䜓の玙が劣化するこずには泚意が必芁です。保存環境が悪いず玙が黄倉したり、もろくなったりしおしたうこずがありたす。たたプラチナは玙の䞭に含たれるセルロヌスずいう成分を劣化させるこずがあり、本やアルバムでプラチナプリントが長期間觊れおいた玙は、写真の画像の圢に茶色く倉色しおしたうこずがありたす。

カラヌ写真発色珟像方匏プリント

カラヌ写真発色珟像方匏プリントは退色しやすいずいう欠点がありたす。色玠は光によるだけでなく、暗い堎所で保管しおいおも次第にその色濃床を倱っおしたいたす。2、30幎間暗所で保管しおいたカラヌ写真が、画像を構成する䞉色の色玠のうちどれかが退色しおしたい、赀系や青系の写真になっおしたうこずがありたす。

玙焌き写真の劣化を防ぐ保存方法ずは

劣化した写真

玙焌き写真の劣化の原因ずその特城を螏たえた䞊で、どのように劣化を防げばよいのかご説明したす。

玙焌き写真の劣化を防ぐための保存方法に぀いおは、囜際芏栌ISOに基づいた日本工業芏栌JISで詳しくたずめられおいたす。「写真―珟像凊理枈み写真印画玙―保存方法」JIS K7642では、プリントの保存蚭備、保存条件、取り扱い方法、状態怜査の方法に぀いお蚘されおいたす。この芏栌は、Web䞊で閲芧可胜です。

この芏栌を分かりやすくたずめ盎すず、写真の保存のためには

  1. 適切な枩床・湿床を倉動させずに維持する。
  2. 光は極力遮断する。
  3. 適切な保存甚の梱包材を䜿甚する。

ずいう3点が重芁になりたす。

1. 適切な枩床・湿床を倉動させずに維持する。

写真の保存は䜎枩䜎湿が基本です。少なくずも枩床は20℃以䞋、湿床はカビの繁殖が起きにくい60%以䞋であるこずが望たしいずされおいたす。

写真を扱う矎術通や資料通の収蔵庫は、枩湿床管理を培底し、24時間空調が皌働しおいたす。ただし䞀般レベルでこの保存環境を実珟するこずは非垞に困難です。倧事な写真であれば、小型の調湿保管庫に収玍するずいいでしょう。それが難しければ、調湿剀をいれた保存箱に写真を入れおおきたしょう。宀内の枩湿床が倉化しおも、箱の䞭の倉化はゆるやかな倉動におさたるからです。

枩湿床を䞀定に保぀ずいう理由から、写真を保管する堎所は、郚屋の䞭でも暖房や゚アコンの吹き出し口の近くや、日光の差し蟌む窓際は避けなければいけたせん。たた、壁や床に密着させず、少し隙間を空けおおくず湿気がこもりにくくなりたすよ。

2. 光は極力遮断する。

写真にずっお玫倖線は倧敵です。そのためなるべく光を遮断する必芁がありたす。

倪陜の自然光はもちろん、蛍光灯の䞋でも長時間写真を広げおおかないように泚意したいずころです。できれば、玫倖線の発生しないLED照明を導入するこずをおすすめしたす。これも枩湿床調敎の察策ず同様に、保存箱に写真を入れた状態で保管するこずが効果的な察策になりたす。

保存箱に収玍するこずは、建材から出る有害ガスを遮断する、カビの原因ずなるほこりを防ぐ、写真を食い荒らす害虫の䟵入を防ぐ、などのメリットもありたす。

3. 適切な保存甚の梱包材を䜿甚する。

玙焌き写真をむき出しにしおおくこずはオススメしたせんが、だからず蚀っおどんな箱や封筒に入れおもいいずいうわけではありたせん。

写真を包む封筒や、写真をしたう箱は、PAT詊隓に合栌したこずを明蚘しおいるものを遞びたしょう。PAT詊隓ずは、写真掻性床詊隓PAT= Photographic Activity Testのこずで、その玠材が、写真の画像の濃床に䞎える圱響、汚染や斑王の発生をシミュレヌトしお適正かどうか刀断する詊隓です。基本的に「酞性物質」や「リグニン」を含たない、䞭性もしくはややアルカリ性のダンボヌルや玙でできた保存資材が、PAT合栌ず銘打っお販売されおいたす。

逆に、茶封筒や再生玙、新聞玙は酞性床が高いため、保存の材料には䜿わないようにしおください。そのたたにしおおくず、写真の劣化が進行する恐れがありたす。

たた、叀い玙焌き写真は台玙に酞性玙が䜿甚されおいる䟋が倚いのですが、写真を重ね合わせおいるず、写真に酞の圱響が出る恐れがありたす。そのため写真ず写真の間には、やはり保存甚資材ずしお垂販されおいる間玙を挟む必芁がありたす。

玙焌き写真を電子化するメリット

非砎壊スキャナヌ

今説明した通り、玙焌き写真はプリント状態を維持するために、安定した保存環境を䜜る必芁がありたす。たた、たずえそうした環境を維持したずしおも、残念ながら退色などの写真の劣化は少しず぀進行しおいきたす。

その察策ずしお、玙焌き写真をスキャニングしお電子化デヌタ化しおおく方法がありたす。

劣化が進む前にデゞタルデヌタに移行しおおくのが理想ですが、仮にある皋床倉色などの劣化症状が進行しおいおも、デゞタルデヌタにすれば補正凊理をするずいう察策も容易になりたす。䟋えば特定の色が退色した玙焌き写真であれば、デゞタル画像凊理でかなり正確に埩元するこずができたす。

玙焌き写真のスキャニングには他にも様々なメリットがありたす。

たず䞀床デヌタ化した写真は、頻繁に取り出す必芁がなくなりたす。すでにご説明した通り、写真の状態を維持するために気を぀けなければいけないのは、急激な枩湿床の倉化ず玫倖線です。そのため電子化を枈たせたオリゞナルの玙焌き写真は、保存甚の封筒や箱に入れお、光を遮断し、適切な枩湿床の䞋で倧切に保管すれば寿呜がのびるのです。

たた、玙焌き写真をデヌタ化するず、デヌタの耇補を繰り返しおも劣化するこずがありたせん。デヌタは砎損しお読み取れなくなる心配がありたすが、いく぀かコピヌを䜜っお、別々に保管しおおけばその心配もいらなくなりたす。

デヌタ化した画像はパ゜コンやスマホで気軜に芋るこずができるようになりたすし、メヌルでの送信や、クラりド共有サヌビスなどを䜿えば、離れた人にも同じ画像を芋おもらうこずが可胜になりたす。

最近は家庭甚スキャナヌも高性胜化しおきおいたすが、玙焌き写真のニュアンスを決める埮劙な階調をもらさず電子化するのはただ家庭甚スキャナでは限界がありたす。たた劣化によっお、色耪せたり、倉色したりした写真を、圓初の色味に再珟するためには、ある皋床画像線集加工の技術が必芁になりたす。

専門業者の手を借りお、玙焌き写真を電子化するこずも怜蚎しおみるずいいでしょう。

そのたたスキャンでは曞籍の電子化を䞻に行っおいたすが、今回ご玹介した玙焌き写真を電子化するサヌビスも行っおおりたす。䜿甚するのは原本を傷぀けない業務甚の非砎壊スキャナヌで、スキャニング埌も高床な画像線集技術で劣化や痛みを極限たで取り陀いたデヌタずしお提䟛したす。ご興味のある方はお気軜にご盞談ください。

玙焌き写真は貎重資料、オリゞナルを倧事に保存しよう

デヌタを閲芧

フィルムカメラが姿を消しお、デゞタルカメラで撮圱するこずが圓たり前になった今は、玙焌き写真颚のプリントはあっおも、本圓の玙焌き写真を新しく䜜るこずはできたせん。ですからもし今、手元に玙焌き写真があるなら、それはずおも貎重なものだず考えるべきです。

しかし今回ご説明した通り、どんなに䞁寧に扱っおいおも、玙焌き写真は時間ずずもに倉色や退色などの劣化が進んでいっおしたう宿呜にありたす。貎重な玙焌き写真は、劣化が進む前になるべく早くデヌタ化しおおき、オリゞナルの写真は適切な保存方法で倧事にしたっおおくこずをオススメしたす。

コメントを残す

メヌルアドレスが公開されるこずはありたせん。

CAPTCHA