電子契約システムとは?

電子契約システムとは

近年、様々なシーンでペーパーレス化が進んでいますが、その波はビジネスシーンでも少しずつ浸透してきています。会社資料やパンフレットをPDF化してダウンロードしてもらうスタイルを採用している会社なども増えてきており、より一層ペーパーレス化の動きは進んできています。

そして、ビジネスで大事な取り決めの際に使われる契約書においても例外ではありません。2000年には、電子署名法が施行され、ある一定の条件を満たせば、本人による電子署名を施した電子ファイルについての法的効力が認められるようになりました。この法律によって、大幅な業務改善の兆しも見えてきましたが、契約というデリケートな分野を取り扱うにあたってはまだまだ不安を払拭できずに踏みとどまっている企業も少なくないかと思います。

そこで今回は電子契約システムについて、従来の契約方法と比較しながら紹介していきます

従来の契約方法は?

日本では、商慣習において紙と印鑑を使って契約を締結するスタイルが一般的です。電子契約システムも少しずつ普及していると言われていますが、まだまだ紙と印鑑での契約が交わされることの方が多いかと思われます。

そもそも、日本では「契約方式の自由」があるため、書面でなく口頭でもメールでのやり取りでも双方が契約に合意したという認識があれば、それは契約成立とみなされます。例えば、コンビニで飲み物を買うことも1つの売買契約ですが、レジに商品を持っていき会計をすることで双方の合意がわかりやすく確認できるため、契約書を交わすなどの複雑な手続きは必要ありません。

しかし、ビジネスにおいては、「言った、言わない」の問題や途中でイレギュラーが発生した場合など万が一のトラブルが起こることがあります。そんなトラブルを未然に防いだりスムーズに解決するために、契約締結を形ある証拠で残すために書面を使うことがよくあります。

従来の契約方法の流れ

紙の書類と印鑑

まずは、電子契約システムと比較するためにも、一般的とされている従来の紙と印鑑による契約方法の流れを確認していきます。

どの契約に関しても、まずは契約する当事者間で「この内容で契約します」という意思確認を行います。そこで双方の合意が取れたら、契約書の作成に取り掛かります

契約内容のリーガルチェック完了後、印刷、製本作業を行い、契約書を2部準備します。そして、責任者が契約書の内容を確認し、問題なければ捺印をします。ここまでで契約書の作成作業は完了です。

その後、送付状を添えて封入し、先方へ2部とも郵送します。先方に届き次第、先方も同じように内容を確認し、問題なければ責任者が署名捺印を行います。そして、1部を保管してもらい、もう1部を返送してもらいます。

そして、返送された契約書の署名捺印箇所を確認して問題なければ、この時点で双方の手元に完成された契約書がある状態となり、契約締結完了となります

その後は、PDF化したり契約書をファイリングしたり、それぞれの会社のやり方に従って契約書を保管します。

以上が従来の契約方法の流れになりますが、このように改めて確認してみると、契約締結までにはかなり多くの工程を踏むことがわかりました。確かに契約とはビジネスにおいて重要なことなので、慎重にミスなく判断するために手間をかけることは必要かもしれません。

従来の契約方法のメリット

書類を見る女性

実際に従来の契約方法には以下のようなメリットはあります。

  • 昔からの習慣法に基づいた形式なので、認識が合いやすくやりとりがスムーズ
  • 法人印が捺印されており、形として手元に残るので安心感がある

従来の契約方法は契約手続きをする際には馴染み深く、現状では会社間での共通認識も多いので、やりとりがしやすいというのが一番のメリットとしてあげられます。また、実際に契約書を手に触れて確認できるため、安心感もあります。この点は時代の移り変わりによって薄くなっていくかもしれませんが、現時点ではまだまだ形として感じられるというのは大きなメリットと言えるでしょう。

従来の契約方法のデメリット

ネガティブな男性

その反面、従来の契約方法には以下のようなデメリットがあります。

  • 契約に必要な全行程が完了するまでに時間がかかる
  • 先方から返送された契約書にミスがあった場合、一からやり直す必要
  • 契約書が増えると保管スペース問題が浮上する
  • いつ、どこの会社と、どんな契約をしたのか確認するために契約書を探す手間がかかる
  • 契約書の紛失、漏洩などのコンプライアンスリスクが存在する

契約書を郵送した場合、先方に届くまでに2~3日ほどかかる上に、届いてからも先方が返送するまで追いかけ続ける必要があります。また万が一、捺印箇所や署名部分での不備があった場合は再度契約書の印刷、製本作業からやり直さなければなりません。その他にも契約が増えれば増えるほど契約書を保管するスペースも地味に事務所を占領してきますし、その山積みになった書類の中から特定の契約書を探すのは重労働となってのしかかってきます。また、営業担当が外出先で契約書を紛失したり、汚してしまったりなどコンプライアンスリスクは抱え続ける必要があります。

契約書のやりとりにおいて重要視すべきことは、「契約内容および契約締結が法的効力を持つこと」と言えるでしょう。なので、契約書の印刷、製本作業や郵送などの事務作業の部分についてはコスト削減を図っても問題はないはずです。むしろ、業務効率改善、コスト削減のためであれば、注力すべき問題かもしれません。

そういったことも加味した上で、現在電子契約システムが注目されています。

電子契約システムとは?

電子契約システムは、文字通り「電子(インターネット上)で契約する」というサービスです。従来の契約書が手元に残る方法と違ってインターネット上で契約締結を行うため、改ざんや法的効力などの不安から敬遠されがちですが、それらの不安を払拭するシステムもきちんと整備されており、強い法的効力をもって契約成立を証明してくれます

電子契約システムの仕組み

デバイスで署名

電子契約システムにより契約締結では、PDF化などの処理を施された電子ファイルの契約書に電子署名およびタイムスタンプが付与されます。

電子署名を発行できるのは、省庁に認定された認証事業者、もしくは電子契約サービス会社のみとなっているため、電子契約による悪用の心配はありません。

先方には契約データと一緒に暗号化された暗号文が送付されます。そして、先方はその暗号化を解く鍵を使うことで契約データが確認できます。その際、暗号化したセキュリティとペアになっている鍵でないと、暗号を解くことができないため、先方は契約データを確認すると同時に「改ざんされていないこと」や「契約先から送られていること」を確認することができます。

わかりやすく説明すると、先方に送信された契約データは電子契約システム上でセキュリティ加工された状態で届きます。そして、先方は同じ電子契約システムを使ってそのセキュリティを解除するたった1つしかない鍵を手に入れないと、契約データを確認できません。そのため、改ざんや不正を防止することができるという仕組みです。

また、タイムスタンプという仕組みによって、さらに法的効力は強化されます。タイムスタンプは電子署名同様にタイムスタンプ局、もしくは電子契約サービス会社しか発行することができません。契約データにタイムスタンプを付与することで、「タイムスタンプが押された時刻に、その電子文書が存在していたこと」、「タイムスタンプが押された時刻より後に契約データが改ざんされていないこと」を証明することができます

「電子契約システムに、法的効力があるのか?」「データだから不正や改ざんのリスクがあるのではないか?」といったことを懸念される方もいらっしゃるかもしれませんが、上記で説明したように電子契約システムには、そういったリスクを防止するための仕組みも施されているので、安心して使用することができます。

電子契約システムを使う場合の注意点を強いて挙げるとすると、よく契約書の最後に記載されている以下の内容を

「本契約締結の証として契約書を2通作成し、甲及び乙が署名捺印した上、各自1通ずつ保管するものとする」

以下の文言に変える必要があります。

「本契約締結の証として、本書を電磁的に作成し、双方にて署名捺印又はこれに代わる電磁的処理を施し、双方保管するものとする」

電子契約システムを使用する場合は事前にその修正をしておきましょう。

電子契約システムでの契約の流れ

PCを操作する女性

電子契約システムを使った場合の契約の流れは、郵送部分をメールで完結させるイメージをもっていただけるとわかりやすいかと思います。

先方との契約が合意となったら、契約書をPDFなどの電子ファイルに変換して、電子契約システム上にアップロードします。その後、その電子契約システムの流れに沿って手続きを進め、先方へメールなどで送信します。そして、先方がそのメールを確認し、電子署名を行うと、契約締結となります。締結完了後は契約者双方に通知が届き、その締結された契約書データを保管、管理することができます。

契約書データをメールで送って、先方が確認し処理するだけで契約締結となるので、印刷して製本する作業はありません。もちろん郵送も不要なので、郵送料もかかりません。この時点でも、印刷する際のインク代、郵送料などの金銭的コスト、製本作業などの業務コストの削減を実現することができます。

また、メールで契約書データを送るため、郵送にかかる時間も劇的に削減することができます。極端な話、送信後に先方に連絡をして確認を促せば最短1分で契約締結をすることだってできます。このように郵送にかかる時間を限りなくゼロにすることができるのは、電子契約システムの最大の魅力と言えるでしょう。

電子契約システムのメリット

タブレットを操作する女性

電子契約システムを使うことによって、以下のようなメリットがあります。

  • 紙と印鑑の契約書よりコストを抑えられる
  • 印紙代がかからない
  • 締結まで最短1分でできる
  • ペーパーレスなど保管スペースが不要
  • 契約書の検索もできて管理が簡単
  • コンプライアンスリスクの軽減

電子契約システムの場合、収入印紙が不要となります。現状は、書面で契約を締結する場合は収入印紙が必要とされているため、電子契約システムを利用する場合は課税の対象外となります。その分野に関する法改正が実施するまでは、収入印紙を必要としないため、不動産など1つの契約に関して数千円もの印紙代がかかる業種においてはそれだけで大幅なコストダウンとなるでしょう。

また、システム上で契約データを保管するため、保管スペースは必要ありません。また、いつ、どの会社と、どのような契約を締結したかをインターネットで検索するようにシステム上で簡単に探すことができるので、確認したい契約書をすぐに引っ張り出すことができます。さらに、インターネットでシステムにアクセスすればどこでも確認できるため、出張などの外出中でも契約内容を確認することができるので、事務員に電話をする手間も省けます。

契約書の紛失などのコンプライアンスリスクもゼロにできるので、まさに今の時代に適した契約方法とも言えるでしょう。

電子契約システムのデメリット

考える社会人

一方で電子契約システムには、以下のようなデメリットも存在します。

  • 導入に理解が求められる
  • インターネット環境がないと使用できない
  • システム、ネットワークなどの影響を受ける
  • 特定の契約には使うことができない

時代的には、まだまだ紙媒体の契約書が一般的であるため、実際に電子契約システムを使う際に先方がとまどう場合があります。不安を抱える要素は、法的効力や締結方法へのとまどいもあると思いますが、中には「なんとなく不安」という理由もあるかもしれません。取引先の中にそういったIT化の流れに疎い企業もいらっしゃる場合は、電子契約の機能や効果についてきちんと説明する必要があるでしょう。場合によっては、電話で操作説明をした方がスムーズに契約締結までもっていることもあります。

また、インターネット環境が整っていない場合やシステムメンテナンスなどによって、使いたくても使えない状況が出てくる可能性はゼロではありません。

その他に書面交付義務のある契約に関しては、電子上では完結することができません。なので、一部の業種によっては電子契約システムが不適切な場合もあります。

まとめ:おすすめはクラウドサイン

クラウドサービス

今まで電子契約システムについて詳しく説明してきましたが、このシステムを使うことで大幅な業務改善が期待できることは間違いありません。法的効力は今までと変わらずに担保されたまま、締結スピードも速く、管理も簡単になる上に、事務コストやコンプライアンスリスクを圧倒的に抑えることができるため、現在契約周りでのコスト削減を検討している企業にとっては導入しない手はないかと思います。

そのままスキャンでは、電子契約システムの1つであるクラウドサインの提供も行っています。クラウドサインは3万社以上の企業が導入している電子契約システムで、電子契約サービス市場累計登録社数No.1の実績を誇るサービスです。

クラウドサインでは、受発注書、業務委託契約書やNDA(秘密保持契約書)などの頻繁に交わす契約書類、入社書類など幅広く使うこともできます。印刷・製本作業から契約締結までの流れを効率化することができるので、頻繁に使う契約書類だけ使ったとしても大幅な作業効率改善、コスト削減となるでしょう。

利用料金も月額1万円から始めることができ、複雑な手続きも必要ありません。従量制でメール1通につき100円の料金が発生しますが、印刷にかかる費用(用紙代、インク代)や郵送料、場合によっては印紙代も0円になることを考えるとコスト面だけでも大きなメリットがあると言えるでしょう。

契約手続きに必要な操作も直感的でわかりやすく、すぐに慣れるような仕様になっています。テンプレート機能など、より契約締結をスムーズにできる仕組みもあるため、今までクラウドによる業務改善に関する知識や経験がない方でも使いやすくなっています。もし先方がITやクラウドに疎い企業だったとしても、操作方法を電話で説明すれば問題なく契約締結まで進めることができるでしょう。

また、クラウドサインでは送った契約データを先方が確認したかどうかを管理画面で見ることができます。もし確認している場合には、その時間も表示されるので追いかける際も「契約内容ご確認いただいているかと思うのですが、いかがでしょうか?」など話を早く進められます。さらに、決裁者へ契約データを転送できる機能もついており、「決裁者が出張から帰ってくるまで確認してもらえない。印鑑がもらえない」という理由で契約締結が遅れる心配もありません。こういった細かな機能は、実務を請け負う事務員にとって負担が激減されることでしょう。

さらに、過去の契約書類もクラウド上に管理するシステムなども運用されており、今までの契約書の管理も含めて楽にできます。まとめて電子データで保管することで、今まで契約書が占領していた事務所のスペースを有効活用することができるのも優れたポイントです。もちろん、大切な契約書を取り扱うためのセキュリティも万全のため、その点も安心です。

ぜひ、この機会に一度電子契約システムクラウドサインで業務改善をご検討してみてはいかがでしょうか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です