なぜ学生が電子化の世界で働きたいと思ったのか?

学生

そのままスキャンでスキャニング作業に当たるスタッフは、『こだわり』でも記載している通り6割が美大卒。年間を通じて彼らを中心にデジタルアーカイブを構築していますが、一時的にドカンと電子化する書籍の数が増える繁忙期が発生します。

再三このブログで言及している様に、電子化業界の繁忙期は毎年1~3月ごろ。この繁忙期中は案件が集中する為いくらスキャニングに精通したうちのスタッフでも抱えきれない量の書籍が届きます。業界では閑散期の人員で繁忙期を乗り切ろうとする会社もあるとか無いとか聞きますが…もし弊社と同じくらい案件数に幅があるとすれば無謀です。

そんな中パンクしないよう私たちが一時的に作業のお手伝いをお願いするのが、大学生のアルバイトスタッフさんです。

<そのままスキャンHP
そのままスキャンへ

アルバイトと言っても雑用をやらせる訳ではなく、簡単なスキャニングやテキストの校正作業など実際にお客様の書籍や資料に触れる仕事が中心となります。

ところで、電子化代行って一般的にはマイナーな世界ですよね。学生の花形アルバイトと言えば塾講師やカフェ、コンビニといったサービス業が中心で、最近盛んなインターンシップを見ればWebマーケティングやアプリ開発といったIT業界が目立ちます。

一方スキャニング業界はそのいずれにも属さず、どちらかと言えば目立たないお仕事です。大勢の人に触れる訳でもなく、社会人としてのキャリアに役立つことが(一見すると)直接経験出来る訳でもありません。まぁ、オーバーヘッド型のスキャナーやOCR処理ソフトを活用する職場というのも相当限られますからね…

そんな電子化の世界に応募する人達は、一体どういった動機を持っているんでしょう?

本稿ではそんなニッチな話を掘り下げてみたいと思います。

なぜ電子化の世界に?

沢山の本

一つは、そもそも文化財に興味があるということ。

今年の繁忙期を手伝ってくれたある都内の学生さんは、大学で日本史を専攻している関係から貴重資料に興味があるということで応募してくれました。勿論教科書に載るような重要文化財を電子化することなど、いくら弊社でも非常に稀ではありますが、それでも数十年前の市販されていない書籍や学術界の専門書といった『貴重書』を実際に目にし、その電子化に携われるのはやりがいに感じられたようです。日本史に関係するアルバイトってまず思いつきませんもんね。

他にも多いのは『美術・芸術関係の知識を活かせる』というモチベーション。端的に言えば美大生や美術部員で『学んだ知識やノウハウを活かしたい』と思う方です。この辺は正規スタッフと同じですね。

画像処理や撮影の知識がある現役の美大院生の方が、その知識やノウハウを活かせる現場を探し、そのままスキャンを見つけたという例があります。大学院まで行かれた方ならご存じかと思いますが、普通のアルバイトって週最低●日とか、一度シフト提出したら曜日固定とか、時間給なのに意外と融通が利かなくて研究との両立が出来ないんですよね(私は院卒ではありませんが…)。弊社は働き方改革に取り組んでいることもあって比較的自由な働き方が出来るので、研究を続けつつ画像処理や撮影のスキルを活かせる場所、ということで実はこの院生さんは繁忙期を過ぎた今でも続けてもらっています。嬉しい限りです。
(※追記:その後、正規スタッフになりました!)

そもそも美大卒6割の会社なので、感性や仕事への姿勢といった所でスタッフ同士の共通点は非常に多いと思います。定着率は高めです。実際かなり仲良しで、ベンチャーであることを考えても部署間の派閥みたいなものは一切ありません(裏は分かりませんがそう見える)。

なお『自炊代行』という言葉の為に、電子化のアルバイトだったら誰でも出来るんじゃないかと思われそうですがとんでもないんです。確かに帳票やバラのページを高速スキャニングに掛けるなら、何回かやっているうちに出来るようになるかも知れません。しかしそのままスキャンの場合、大型の非破壊スキャナーを始めとした様々な特殊スキャナーを使うこと、綺麗な電子書籍にするため画像処理ソフトを使用すること、そしてそもそも扱う対象書籍が貴重本ばかりということで、スタッフのスキルや人間性が大きく関係してくるんです。ですので入ってくる学生さんたちも『これはただの単純作業ではない』という意識を持ってくれています。

弊社の場合単純作業は外部へ委託しておりますが。

電子化に興味があれば…

やる気のある学生

ということで、こうして見て何となくお分かりいただける通り、弊社に応募してくれる方々はちょっと特殊で数的にはあまり多くありません。それでも毎回興味を持って電子化の世界に飛び込もうとしてくれる学生さんがいらっしゃるのはありがたい話です。

ちなみにそのままスキャンこと株式会社誠勝は創業一ケタの若い会社で、世間的にはイケイケオラオラな人の集まる段階のような気がします(私だけ?)。しかし私たちは全然オラオラしておらず、むしろ穏やかな心で(?)丁寧に仕事をするタイプに近い職場。そしてそういった雰囲気を伝えている訳ではないのに、集まる学生アルバイトさんも同じようなタイプが集まる傾向にあります。だから1日2日あればすっかり会社に打ち解けられるんですよね。電子化やデジタルアーカイブに興味がある、その一点だけでかなり絞られるからかも知れません。

短い間ながら手伝ってくれた学生の皆さん、本当にありがとうございました!機会があればまたデジタルアーカイブの世界と関わってみてくださいね。

※追記:数的に多くないと書きましたが、ちょっと張り切って募集を掛けたところ100人近く集まってしまいました…その詳細を公開しています

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